永遠(とわ)に果てぬ愛
『咲希子が亡くなった……?
本当か!?』
耳元で響くような大声を出されて、驚いた。
「本当です。
確かめたいのなら、病院へ来て下さい」
そう言って、今いる病院を教えた。
そして、電話はすぐに切れた。
急いでいる風だったから、すぐにでも来るかもしれない。
そしたら、来てから今後について話せばいい。
お母さんか言うには、話しぐらいは聞いてくれるみたいだから。
電話か切れてから1時間後、老夫婦が現れた。
写真で見た、お母さん側の両親だった。
私たちには目もくれず、お母さんの元へ行った。
私も拓海も、そのあとを追った。
「どうして、もっと早くに教えてくれなかったんだ」
お母さんの亡骸の前で、悔しそうに言う。