あの日に戻れるなら…
ガチャ……
ドアを開けた途端…
元気いっぱいの声が聞こえた
「初めましてーー!!菜巳ちゃん!」
その人は私を席へ案内してくれた…
「菜巳ちゃんは俺の横ね?」
その人はニコニコしながら言う。
少しすると麻里香とのぞむくんがトイレから戻ってきた。
麻里香は私を見てひそかに笑ってた。
麻里香は私の横にきて耳横でこう言った…
「菜巳、横に座ってるのが仁くんだよ!」
そうだったの?!わかんなかった。
部屋は暗いし人見知りだしあまり人の顔を見きれない…
でも、どうしても仁くんが気になるので気づかれないようにちょこちょこ仁くんの顔を見ていた…
私は知らぬうちに仁くんに惹かれてることに気づいた。
仁くんは私の頭一個半くらい身長の差があって黒髪でほりの深い目力強そうな瞳…オシャレで低く甘い声…麻里香が言うようにイケメンだ…
そう考えてたとき仁くんが私に気にかけてきた。
「人見知りでしょ?歌いたくても歌いにくいよね?何かすきな歌手いる?」
仁くんは優しく私に尋ねた。
私はドキドキしながら冷静になることを考え好きな歌手を答えた
すると…
「菜巳ちゃん俺と気合いそうだね!俺もその歌手大好きなんだ。」
本当に?
私はとても嬉しかった…
仁くんは選曲するデンモクを一緒に見ようと差し出してきた。
「どの歌なら歌える?俺も一緒に歌うから大丈夫だよ!」
と言われ目が泳いだ…
そういえば私、カラオケきて男の人がいるの初めて…とても恥ずかしいけど仁くんがそういってるから選曲した。
「その歌俺大好き!よし、歌おう!はい、マイク。」
仁くんはもう一つのマイクを私に渡すなり席を立ち曲にあわせて適当に踊りだした。
私はその姿にすこし笑った。
麻里香に見られてるのも知らずに
声は小さいけど頑張って歌った私は再び緊張して震えてる手で持っているマイクをテーブルにおいた。
仁くんはオレンジジュースを飲み干し
私の頭を撫でた…
その途端仁くんが私の耳横で…
「ジュース買いにいこう」
と言い私の手を取り一人でみんなにジュース買いに行ってくると話を進め部屋を出た…
私の心臓はドキドキで死ぬほど苦しかった。
「菜巳ちゃんって可愛いね…そんなに緊張する子初めて見たよ。」
ん?言い方チャラくないですかね?
私は全然緊張がほぐれず逆に言葉すら発することができなくなっていた。
「菜巳ちゃん、ジュースどれがいい?奢るから。」
仁くんはすごく、優しく言ってくれた。
「ミルクティー…」
私は小声で答えた。
「はーい!じゃぁ、俺も同じやつにしよーっと!」
そういいながら自動販売機に500円玉をいれミルクティーのボタンを二回押す。
ミルクティーを私のバックに入れカラオケに戻る…
エレベーターには仁くんと私…二人…
とても緊張してた…すると…
「俺…彼女いないよ?今日は麻里香ちゃんが可愛い子つれてきてくれるって言うから来たんだ。したら、本当に可愛い菜巳ちゃんが来てびっくりした…俺もこう見えて緊張してんだぞ?」
え?緊張?私だけだと思ってたのに。
てか、可愛い?そんなに可愛い可愛い
言われると照れるな…
顔が赤くなってるのに気づかず…
「菜巳ちゃんは可愛いから彼氏いるな!きっと、そうだ!」
と、先にエレベーターをおり部屋に入っていった。
私はなぜ仁くんがそんなに私に彼氏がいると決めつけたのか気になり考えてたうちになぜかトイレ来てしまっていた。
すると電話がなった
麻里香だ。
「はい…」
すると、予想することもなく
電話にでたのは仁くん…
「ごめん、気に触ったかな…どこにいる?」
仁くんは私に謝り居場所を聞く。
私は電話をきりすぐ部屋に戻った…
「菜巳ちゃん、ごめんね。さっき、俺があんなこと言ったから…」
どうして仁くんか謝るの?
私は仁くんは悪くないって言おうとした…
すると私が言う前に仁くんの友達が仁くんに言う。
「お前、菜巳ちゃんになにしたんだ?今にも泣きそうな顔してんじゃん。」
え?泣きそうな顔?
全く泣きそうではないんだけど…
よし、今だ!
「仁…くん?私、気にしてなんかないよ?それに彼氏なんていないよ?ただトイレに行っただけだから大丈夫!」
よっしゃ、言えた。
「本当?なら、よかった〜」
よかった?何に対してのよかったなの?
ねぇ、仁くん…どうしてそんなに
私の心を惹くの?不思議だよ…
私は、ずっと考えてながらボケーっとしてた。
あっというまにカラオケにきて1時間が経っていた。
「あ!あと10分でフリータイム終わるじゃん!このあとどうする?」
と仁くんの友達が立ち上がって言う。
私は21時までまだ3時間ある…
これからまた一人か。
と思っていたら…
「よし、リスん家行こう!菜巳ちゃんも一緒に!」
私は意味分からず首を傾げた。
「リスはここの近くのアパートで一人暮らししてんだよ!あ、リスはあだ名ね!」
は、はぁ…まぁ、着いて行ってみようかな。
みんなでカラオケをでてそのリスさんって人の住んでるアパートへ歩きだす。