婚恋
運命のいたずら?
それでも朝はやってくる
自分がこんなにも鈍感で
自分の気持ちすら気付けなかったなんて・・・・
喪失感の混じった溜息が何度も出る
陸はもう百恵さんのものだ。
今さら自分に何が出来るのだろう。
その選択肢すらこの葉書1枚が全てをブロックしている。
手に持ったままの招待状に視線を移す
「どうしよう・・・」
出席か欠席
気持ちの上では欠席にしたい。
2人の幸せに満ち溢れた姿に祝福を贈る余裕など出来ないのだから。
かと言って欠席なんてしたら
周りがそれを許さないだろう。
きっと披露宴での演奏を依頼されるだろうし、
活動休止中といえども地元では人気のあるバンドだから・・・
私が欠席してベース不在。
もしくは誰かに頼んでベースを弾いてもらうにせよ
私が欠席する理由などその時点でわかってしまう。
不本意な出席・・・
結局こうなるんだと思うと泣きたくなってきた。
葉書がするりと手から落ちると同時に私はベッドに突っ伏した。
それでも朝はやってくる。
結局昨日は晩御飯も食べず、突っ伏したまま寝てしまったせいで
喉が痛い。
風邪引いちゃった?
マスクをして少し厚着して店に行くと
両親が一足先に仕入れた花の水上げ作業をしていた。
昨日の私の様子でただならぬものを感じていたのか
余所余所しささえ感じる。
そりゃそうだよね~~
紺野さんと陸で2連敗だもんね・・・
あの手紙が結婚式の招待状だったってことくらい
わからない両親じゃない。
気を使ってるのはばればれだけど
居心地が悪すぎる。
私は完全防備で鉢物を店先にだしたり、水やりをした。
それから午前中に予約を受けていた分のアレンジと花束をせっせと
作っていた。
何とか午前中は忙しさで嫌な事も忘れられていたけど
昼過ぎからは客足も少なく、いろいろと考える余裕が出来てしまって
凄く嫌だった。
そんな時だった。店の電話が鳴った。
父は取引先の人と商談中、母も接客で電話に出れそうになかった。
喉が痛いがきっとオーダーの電話だと思い、電話に出た。
相手はうちの店と提携している結婚式場のブライダルプランナーさんからっだった。
ブーケ―とブートニア、そして式場に飾る花のアレンジの依頼だった。
依頼主はうちの店のウェブサイトを見て指名をしたらしい。
「あれ?春ちゃん…風邪ひいた?」
プランナーの藤田さんに風邪だとばれてしまっていた。
「ははは・・・ちょっとお腹出して寝ちゃったみたいで・・・」
「大丈夫?実はご依頼主様が今週の土曜日に打ち合わせをしたいって
おっしゃってるんだけど・・・大丈夫?」
「時間は何時ごろですか?」
「11時からなんだけど・・・」
その日は予約の花束が3件とアレンジが1件あったが朝一で作れる
数なのでOKした。
「・・・・大丈夫です。それまでに体調整えておきますね」
「いつも申し訳ないわね・・・春ちゃんのブーケ人気だもんね」
藤田さんは33歳で5歳になるママさんだ。
とても頼りになる・・・そして以前私の結婚式の担当をしていた人でもあった。
紺野さんとの結婚が取りやめになった事がきっかけで
随分お世話になった。
本来なら相手が私じゃなくなったって時点で藤田さんとは
もう関わることはないはずだったんだけど仕事抜きで私を励ましてくれた。
私にとってはお姉さんみたいな存在だ。
陸の結婚が判明した翌日にブライダルの仕事・・・
正直やりたくない気持ちもあったが
結婚する人には関係のない事
溜息つきつつも私はスケジュール帳の打ち合わせ日に時間を書きこんだ。
自分の気持ちすら気付けなかったなんて・・・・
喪失感の混じった溜息が何度も出る
陸はもう百恵さんのものだ。
今さら自分に何が出来るのだろう。
その選択肢すらこの葉書1枚が全てをブロックしている。
手に持ったままの招待状に視線を移す
「どうしよう・・・」
出席か欠席
気持ちの上では欠席にしたい。
2人の幸せに満ち溢れた姿に祝福を贈る余裕など出来ないのだから。
かと言って欠席なんてしたら
周りがそれを許さないだろう。
きっと披露宴での演奏を依頼されるだろうし、
活動休止中といえども地元では人気のあるバンドだから・・・
私が欠席してベース不在。
もしくは誰かに頼んでベースを弾いてもらうにせよ
私が欠席する理由などその時点でわかってしまう。
不本意な出席・・・
結局こうなるんだと思うと泣きたくなってきた。
葉書がするりと手から落ちると同時に私はベッドに突っ伏した。
それでも朝はやってくる。
結局昨日は晩御飯も食べず、突っ伏したまま寝てしまったせいで
喉が痛い。
風邪引いちゃった?
マスクをして少し厚着して店に行くと
両親が一足先に仕入れた花の水上げ作業をしていた。
昨日の私の様子でただならぬものを感じていたのか
余所余所しささえ感じる。
そりゃそうだよね~~
紺野さんと陸で2連敗だもんね・・・
あの手紙が結婚式の招待状だったってことくらい
わからない両親じゃない。
気を使ってるのはばればれだけど
居心地が悪すぎる。
私は完全防備で鉢物を店先にだしたり、水やりをした。
それから午前中に予約を受けていた分のアレンジと花束をせっせと
作っていた。
何とか午前中は忙しさで嫌な事も忘れられていたけど
昼過ぎからは客足も少なく、いろいろと考える余裕が出来てしまって
凄く嫌だった。
そんな時だった。店の電話が鳴った。
父は取引先の人と商談中、母も接客で電話に出れそうになかった。
喉が痛いがきっとオーダーの電話だと思い、電話に出た。
相手はうちの店と提携している結婚式場のブライダルプランナーさんからっだった。
ブーケ―とブートニア、そして式場に飾る花のアレンジの依頼だった。
依頼主はうちの店のウェブサイトを見て指名をしたらしい。
「あれ?春ちゃん…風邪ひいた?」
プランナーの藤田さんに風邪だとばれてしまっていた。
「ははは・・・ちょっとお腹出して寝ちゃったみたいで・・・」
「大丈夫?実はご依頼主様が今週の土曜日に打ち合わせをしたいって
おっしゃってるんだけど・・・大丈夫?」
「時間は何時ごろですか?」
「11時からなんだけど・・・」
その日は予約の花束が3件とアレンジが1件あったが朝一で作れる
数なのでOKした。
「・・・・大丈夫です。それまでに体調整えておきますね」
「いつも申し訳ないわね・・・春ちゃんのブーケ人気だもんね」
藤田さんは33歳で5歳になるママさんだ。
とても頼りになる・・・そして以前私の結婚式の担当をしていた人でもあった。
紺野さんとの結婚が取りやめになった事がきっかけで
随分お世話になった。
本来なら相手が私じゃなくなったって時点で藤田さんとは
もう関わることはないはずだったんだけど仕事抜きで私を励ましてくれた。
私にとってはお姉さんみたいな存在だ。
陸の結婚が判明した翌日にブライダルの仕事・・・
正直やりたくない気持ちもあったが
結婚する人には関係のない事
溜息つきつつも私はスケジュール帳の打ち合わせ日に時間を書きこんだ。