婚恋
最悪な再会
「おー。遅いぞ!松・・・田・・・春姫!」
何で・・・春姫が松田といるんだよ。
電話じゃ何も言ってなかったじゃないか・・・
もう出だしから目が点になるとかあり得ない。
「ごめんごめん。彼女、さっきまで仕事してたのを無理やり連れてきたんだ。
な?春姫。」
しかも何だかいい雰囲気なオーラがでまくってるじゃねえか・・・
落ち着け・・・落ち着け俺
「元気そうだな・・・」
「そっちも・・・」
一年半ぶりの会話はそっけないものだった。
テンションが下がりかけた時女優百恵の本領発揮だ。
「ねぇ?陸君のお知り合いなの?」
ちらりと春姫の顔を見ると複雑そうな顔をしていた。
でも俺の彼女は一応百恵になってるから
俺もなりきることにした。
「俺のバンド仲間。」
「へ~~やっぱり陸君ってバンドやってたのね。百恵も陸君の
演奏みたいな~~」
百恵の演技力は凄かった。
正直恥ずかしいくらいだった。
しかも目の前の2人もどん引き気味だ・・・・
正直絶対俺のタイプじゃないキャラになってるよな・・・
「え~~。とりあえずさ。座って話しようよ」
松田のナイスな一言でこれ以上の鳥肌トークはなくなった。
「彼女内田春姫って言って・・・俺たちのバンドでベースやってて・・
俺の彼女」
は?・・・おいおいちょっと待てよ。
聞いてないし・・・なに?
え?おい・・嘘だろう?
あまりにも俺の動揺が悪目立ちしすぎていたのだろう。
百恵からの蹴りが入った
「春姫です。よろしく」
・・・まじかよ。
俺の計画って出だしからもう失敗かよ・・・
項垂れそうになる気持ちを何とか奮い立たせ
百恵を自分の彼女だと紹介した。
その後の事は正直あまり憶えてなかった。
百恵はそれでも必死に俺の彼女役をこなしてくれたが
耳だけは松田と春姫に向いていた。
全く情けない・・・もう帰りたい・・・
そんな気分だった。
1時間半くらいで俺たちは店を出た。
百恵はいい感じに酔ったマネをして俺の腕にしがみついていた。
「俺・・百恵を送っていくから。またな・・・」
ショックで春姫の顔もまともに見られなかった。
踵をかえした時、松田に声を掛けられたがそれを春姫が止めた。
「本当にあんたどんだけヘタレなのよ。あれじゃ~彼女だって
あの松田君て人になびくわよ」
春姫達の姿が見えなくなった途端。しがみついていた腕を
パッと離した百恵の顔は怒りに近いものだった。
「仕方ないだろ?2人が付き合っていたなんて知らなかったんだから」
「知らなくても一応私があんたの彼女なんだからあんな事されたら
計画も何もないでしょ?・・・・まったく!演技する私の身にもなってよね」
これが本当の百恵だなんて誰が思うだろうか・・・
肩をがっくり落としていると
「でもさ・・・全く脈がないとは言い切れないね。ただかなり時間がかかりそう。
それこそ私が先週陸から言われた事そのまま返すよ。隕石が落ちてきそうな大事件でもない限り
・・・大変ちゃー大変だわね・・て」
とりあえず今日は百恵には努力と迷惑をかけたから
家まで送り届けた。
家に帰ってきてもずっとずっとあの二人の顔が頭から
離れなかった。
悶々としながらいろいろ考えていると
突然電話が鳴った。
松田からだ・・・
松田には俺の感情はだだ漏れだったようだ。
百恵の事もばれていた。
言い訳のしようがない。
今だってはっきり言えないでいる。
「・・・・わからないんだ・・・」
多分それが俺の本当の本音なのかもしれない。
百恵は協力してくれているが
どうしたらいいのかもわからないし
好きだって言っていいのかもわからない。
きっと不器用だから・・・
それをカモフラージュさせるためにいろんな事をやってきた。
「たくさん悩めよ。でも俺もそんなに辛抱強くないから
・・・・・一応宣戦布告しておくよ。」
そう言って松田は電話を切った。
くそっ!何が悩めだよ。
松田に言われる前から悩んでるよ。
もう1年半前からね・・・・
何で・・・春姫が松田といるんだよ。
電話じゃ何も言ってなかったじゃないか・・・
もう出だしから目が点になるとかあり得ない。
「ごめんごめん。彼女、さっきまで仕事してたのを無理やり連れてきたんだ。
な?春姫。」
しかも何だかいい雰囲気なオーラがでまくってるじゃねえか・・・
落ち着け・・・落ち着け俺
「元気そうだな・・・」
「そっちも・・・」
一年半ぶりの会話はそっけないものだった。
テンションが下がりかけた時女優百恵の本領発揮だ。
「ねぇ?陸君のお知り合いなの?」
ちらりと春姫の顔を見ると複雑そうな顔をしていた。
でも俺の彼女は一応百恵になってるから
俺もなりきることにした。
「俺のバンド仲間。」
「へ~~やっぱり陸君ってバンドやってたのね。百恵も陸君の
演奏みたいな~~」
百恵の演技力は凄かった。
正直恥ずかしいくらいだった。
しかも目の前の2人もどん引き気味だ・・・・
正直絶対俺のタイプじゃないキャラになってるよな・・・
「え~~。とりあえずさ。座って話しようよ」
松田のナイスな一言でこれ以上の鳥肌トークはなくなった。
「彼女内田春姫って言って・・・俺たちのバンドでベースやってて・・
俺の彼女」
は?・・・おいおいちょっと待てよ。
聞いてないし・・・なに?
え?おい・・嘘だろう?
あまりにも俺の動揺が悪目立ちしすぎていたのだろう。
百恵からの蹴りが入った
「春姫です。よろしく」
・・・まじかよ。
俺の計画って出だしからもう失敗かよ・・・
項垂れそうになる気持ちを何とか奮い立たせ
百恵を自分の彼女だと紹介した。
その後の事は正直あまり憶えてなかった。
百恵はそれでも必死に俺の彼女役をこなしてくれたが
耳だけは松田と春姫に向いていた。
全く情けない・・・もう帰りたい・・・
そんな気分だった。
1時間半くらいで俺たちは店を出た。
百恵はいい感じに酔ったマネをして俺の腕にしがみついていた。
「俺・・百恵を送っていくから。またな・・・」
ショックで春姫の顔もまともに見られなかった。
踵をかえした時、松田に声を掛けられたがそれを春姫が止めた。
「本当にあんたどんだけヘタレなのよ。あれじゃ~彼女だって
あの松田君て人になびくわよ」
春姫達の姿が見えなくなった途端。しがみついていた腕を
パッと離した百恵の顔は怒りに近いものだった。
「仕方ないだろ?2人が付き合っていたなんて知らなかったんだから」
「知らなくても一応私があんたの彼女なんだからあんな事されたら
計画も何もないでしょ?・・・・まったく!演技する私の身にもなってよね」
これが本当の百恵だなんて誰が思うだろうか・・・
肩をがっくり落としていると
「でもさ・・・全く脈がないとは言い切れないね。ただかなり時間がかかりそう。
それこそ私が先週陸から言われた事そのまま返すよ。隕石が落ちてきそうな大事件でもない限り
・・・大変ちゃー大変だわね・・て」
とりあえず今日は百恵には努力と迷惑をかけたから
家まで送り届けた。
家に帰ってきてもずっとずっとあの二人の顔が頭から
離れなかった。
悶々としながらいろいろ考えていると
突然電話が鳴った。
松田からだ・・・
松田には俺の感情はだだ漏れだったようだ。
百恵の事もばれていた。
言い訳のしようがない。
今だってはっきり言えないでいる。
「・・・・わからないんだ・・・」
多分それが俺の本当の本音なのかもしれない。
百恵は協力してくれているが
どうしたらいいのかもわからないし
好きだって言っていいのかもわからない。
きっと不器用だから・・・
それをカモフラージュさせるためにいろんな事をやってきた。
「たくさん悩めよ。でも俺もそんなに辛抱強くないから
・・・・・一応宣戦布告しておくよ。」
そう言って松田は電話を切った。
くそっ!何が悩めだよ。
松田に言われる前から悩んでるよ。
もう1年半前からね・・・・