とても長く、遠回りしすぎた恋。それは、高校の時から始まり、社会人になっても続いていき………
ずっと友人関係を続けていた春姫と陸。だけど、そんな二人の関係は、陸の結婚で変わっていく。婚約者との結婚が破談となり、身代わり役を引き受けた春姫。はじめは、身代わりでも好きな陸の助けになるのなら…と思っていたのだけど、その実、身代わりはそれほど気持ち的にも簡単なものではなく…
いろいろと考えながらも、身代わりということで自分の気持ちが雁字搦めにされ、切なくなっていく春姫。落ち込んだり悩んだりしながらも、それでも一つ一つに結論を出し、前に進んでいく姿は、とても読んでいて心地いいです。逆に、陸のあまりにも遠回りなやり方には、読んでいると少しイライラ。
長く一緒に居すぎたからこそ、臆病になる二人に注目の作品です。