愛なんかないわけないから
キーンコーンカーンコーン…
「起立」
「礼」
やっと終わった。
理科嫌いなんだよね……
―ガタッ
「真優、行くぞ」
気づけば秋川は起きてて、私の手を引いた。
「どこに?」
「いつもんとこ」
いつもの所…それは
―ガラッ
ギュッ。
音楽室。
入るなり抱き締められた。
どうしたんだろ……
私はまわされた腕をさすりながら聞いた。
「秋川ー?どしたの?」
ギュッ
強くなった。
「あのさ…」
私は体の向きを後ろ向きの状態から
向かい合う状態にされた。
「何?」
私は首を傾げた。
その時だった。
「んっ…はっ……ん…ぁ…きぃ…かわ…」
秋川にキスされた。
「廉」
「ぁ…きぃ…んっ…」
私が秋川と呼ぶとキスは激しくなる。
「廉…」
私が呼ぶと同時に唇は離された。
「その顔……襲っていい?」
「へっ?///」
廉の言葉にびっくりしすぎて拍子抜けした声がでた。
というか…本当に言ってんの?
廉をみたら真剣な眼差し。
「も、もぅ少し……待ってくれる?」
「どれぐらい?」
「っ!……一ヶ月くらい。」
「悪ぃ…」
いきなり、廉が謝った。
「なんか…まだ一ヶ月だけどさ、付き合ってからますます真優を好きになって……我慢できなくなってた。はー…手が早ぇーよな…本当ごめん。」
廉は抱きしめてくれた。
力強く。苦しいくらいに。
「びっくりしたけど…嫌じゃなかったよ」
廉だから。
廉だったから嫌じゃなかった。
「焦んなくて良いから。真優が覚悟決めるまで待つし。あ!でも長すぎたら死ぬから。」