俺様王子様に振り回されて
昨日、俺はりいこを拒んだ。






石原に恋してるとハッキリと気付いたから。



この気持ちは、偽りではないと、思えたから。





だから、全ての女と別れるつもりだった。








りいこは承知しなかった。



他の女達も。





それで・・・今日、石原が体育倉庫に閉じ込められた。



だから、止めさせるための策を練ろうと、5時間目をサボった。





――矢先。




りいこから電話がきた。
















《交渉しましょう。》






りいこは言った。










《最後に私を抱いてくれたら・・・

石原さんに、もう何もしないわ。》




俺は即座に聞いた。



「本当か?」




りいこは真剣な声で肯定した。



《本当よ。》







石原が、もう何もされないのなら――




抱いたっていい。






そもそも、もう俺は汚れてるのだから。





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