俺様王子様に振り回されて
森井の野郎・・・どこまで私をかき乱すつもりなんだ。




初恋。


複数の恋人。




そんな言葉と、微笑んだ森井の顔が、頭の中をぐるぐる回った。







・・・・・・それで、昨日は解決策を見出せぬまま、過ぎた。








―――で、今日は・・・解決策を見出すために早く来たのに。




森井は現れるし。

やっぱり逃げちまったし。

なんか涙流れるし。






「あぁ~~~~!!!」


両手で髪の毛をぐしゃぐしゃにしながら、私は叫ぶ。






らしくない!

らしくない!


らしくないっ!!!




くよくよ悩むなんて、私らしくないっつーの!!!






「・・・・・・はぁー・・・」


私は地面にうつ伏せに寝た。


制服に葉っぱがつこうが、構うもんか。



なんか、まだ朝のホームルームさえ始まってないのに、すっげぇ疲れた・・・。





らしくないモヤモヤと涙。


それは、2度目だ。






いい加減涙は消え、私は、仰向けになり、ぼんやりと青い空を見上げた





私の心情や状態なんぞ知るかというように、暢気に太陽は私を照らしている。






温かな日差しが、気持ちよくて、私は目をつぶった。



今日の1時間目、サボること決定。





そう思いながら、1度目の、らしくないモヤモヤと涙について、想いを馳せた。






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