俺様王子様に振り回されて
その後、やっぱり不思議なことに私達は、お母さんの不倫相手とテレビを見た。
そして、10時ちょっとすぎ――
お母さんが、帰ってきた。
リビングに男達がいるのを確認したお母さんは。
さぁっと、血の気をなくした。
「どう、して・・・・・・」
かすれた声。
震えた声。
その声には、微かに怯えを混じっていたような気がする。
「「「会いに来た。」」」
男達は、声をハモらせた。
「どうして?どうして・・・子供の前に・・・・・・もう、終わりにしようって・・・・・・」
困惑しているように言うお母さん。
ナニカガオコッテイル。
ナニカ、タイヘンナコトガオコッテイル。
ぼんやりとした頭で、そんなことを思った。
いかつい男が、薄ら笑いをした。
「あぁ。終わりだよ、これで"終わり"。
最後にさ、自分の子供かもしれない奴らを、見たいと思ってな。」
知的な男が、フッと鼻で笑って言った。
「まぁ、最後に、菜子への嫌がらせってワケだ。」
色気のある男が、意味深な笑みを浮かべた。
「子供達、可愛いね。会えてよかった。」
そして3人一斉に立ち上がり、お母さんに微笑みかけた。
寂しそうで、切なそうな笑み。
お母さんに向けられた男達の視線は、愛しそうで、憎そうだった。
「「「じゃあな。」」」
―――そう言って、もう金輪際私達の前に現れなかった男達。
何を思ってやってきて、何を思って去って行ったのか。
私達は、未だに、誰一人として知らない。
そして、10時ちょっとすぎ――
お母さんが、帰ってきた。
リビングに男達がいるのを確認したお母さんは。
さぁっと、血の気をなくした。
「どう、して・・・・・・」
かすれた声。
震えた声。
その声には、微かに怯えを混じっていたような気がする。
「「「会いに来た。」」」
男達は、声をハモらせた。
「どうして?どうして・・・子供の前に・・・・・・もう、終わりにしようって・・・・・・」
困惑しているように言うお母さん。
ナニカガオコッテイル。
ナニカ、タイヘンナコトガオコッテイル。
ぼんやりとした頭で、そんなことを思った。
いかつい男が、薄ら笑いをした。
「あぁ。終わりだよ、これで"終わり"。
最後にさ、自分の子供かもしれない奴らを、見たいと思ってな。」
知的な男が、フッと鼻で笑って言った。
「まぁ、最後に、菜子への嫌がらせってワケだ。」
色気のある男が、意味深な笑みを浮かべた。
「子供達、可愛いね。会えてよかった。」
そして3人一斉に立ち上がり、お母さんに微笑みかけた。
寂しそうで、切なそうな笑み。
お母さんに向けられた男達の視線は、愛しそうで、憎そうだった。
「「「じゃあな。」」」
―――そう言って、もう金輪際私達の前に現れなかった男達。
何を思ってやってきて、何を思って去って行ったのか。
私達は、未だに、誰一人として知らない。