俺様王子様に振り回されて
マナーモードにしたある携帯が、制服のポケットの中で震えた。




何じゃ何じゃ。



携帯を取り出せば、"栞さん"の文字が。





教室には私しかいないので、躊躇いもせずに携帯を開いた。



新着メール一件。





私はさっそく気を紛らわすため、メールを開けた。






From:栞さん


件名:茜ちゃん茜ちゃん茜ちゃん!!!







・・・・・・栞さん、何があった。


一瞬本気で栞さんの頭の心配をしたが、すぐにそれは消えた。




メールの内容を読んだ瞬間、すぐに消えて。


代わりに、じわじわと笑みが広がった。








《茜ちゃん!どうしよう、私!!!嬉しすぎてどうしよう!!!


明君から・・・プロポーズ、されちゃった・・・・・・///



うわあああ!!!ホント、嬉しすぎで涙がまた出てきちゃったよ(><)


あのあの!

早いかもだけど、"お姉ちゃん"として、よろしくお願いしますっ!》







「・・・・・・へぇ~・・・」




つい、にやける。





兄貴、ついにプロポーズしたか。


やるじゃん。





つか、栞さんはなんか凄いことになってんな。



また涙出てきちゃったよ(><)って。



可愛すぎー



とか思いながらも、返信を打つ。






件名:いえいえ(笑)



《こちらこそ"妹"として、よろしくな。


つか、兄貴のことマジで頼むわ。

かなーり頼りがいのない奴だけど、よろしく。


プロポーズのこと、後で詳しく聞かせてほしいナー(ニヤニヤ)》






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