俺様王子様に振り回されて
それぞれの思いと私のやるべきこと
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あれから、膨大な量のプリントを、マッツーの監視の下終了させた。
森井は、かなーり教えるのが上手くて・・・というより。
奥深くに沈んでいた私の、歴史の授業の記憶を復活させるのが上手かったんだ。
まぁ、そんな森井のおかげで、なんとかプリントは終了させられたのだが。
「・・・なんで私、頷いちまったんだ・・・」
帰宅した私は、自室の床にあぐらをかきながら、呆然と呟いた。
そう。
頷いてしまった私は、明日から一週間、森井と残って掃除をせねばならんのだ。
「・・・私、悪くないのに。」
とばっちりだ!
けど、頷いてしまったのだ。
仕方がない。
でも、頷いてしまった私を非難しようとは思わない。
だって・・・森井が、私にキスしようとしてたとか、話してたんだぜ!?
今、冷静に思えば冗談のようなものだったのだと解る。
しかし、あの時はその言葉をそのまま受け取ってしまったのだ。
頭の中が真っ白になってしまったのは、しょうがないだろう。
そこまで考えて、ため息をついた。
結局、全て森井のせいじゃねーか。
そしてやっぱり思うのは、明日から一週間のこと。
『森井と石原2人だけで、俺が言うところの掃除をしろ!』
マッツーは、そう命令した。
明日は、3階の物置と化している空き教室の掃除だ。
・・・まぁ、つまり。
私は森井と2人っきりにさせらるだろうということだ。
・・・・・・心臓、持つか?