俺様王子様に振り回されて
弟に、言いたくなんてない。


私にだって、プライドはあるんだ。



「なんでもないわけじゃねぇけど、大丈夫だから。

心配すんな。


それより、飯だ飯!温かいうちに食べようぜ!」


私は、いただきます、と言い、話を打ち切るように食べ始めた。



司は、何かを察したのか、怪訝そうにしながらも、食べ始めた。





ご飯を頬張りつつ、考える。



3階の空き教室、は知っている。


けど、そこに行く意味ってなんだ?



もぐもぐと口を動かしつつ、私は眉間にしわを寄せた。








かなーり嫌な予感がするんだが・・・


気のせい、か?





ご飯を食べつつ、司がぼそっと言った。



「言いたくないなら、言わなくていいけど。

茜ねえ、無理すんなよ。

茜ねえって、よく溜め込むから・・・

その・・・たまには、頼って。」



もごもごとした口調なのに。

視線は、真っ直ぐに私に向けられていて。





・・・驚いた。


司も、いっぱしの"男"になりつつあるんだと、

初めて、思い知らされた。



射るような視線に一瞬怯んだが、

私はニッと笑って言った。




「大丈夫だって!司に心配されるほど、ヤワじゃねぇよ。」



そう。

大丈夫だ。



きっと、大丈夫。


だって、私だぜ?


大丈夫に、決まってんだろ!






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