俺様王子様に振り回されて
「・・・・・・止められなかったとか・・・。

マジ、かよ・・・。」



驚きを隠せない、というように、呆然と呟いた森井千春。







・・・・・・・・・何を止められなかったんだ?


というか、抱きしめたことと、なんか関係あんのかよ?




意味不明。


そんな言葉が脳内に浮かぶ。



コイツ・・・マジで何考えてんだ?


そう思っていれば。




森井千春は、何かを思いついたように、表情を明るくし、

なぜか知らんが私を見た。



ニヤリとした笑みを浮かべて、奴は言った。





「俺を待たせた罰だ。

今日一日、俺に付き合え。」
















・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?




ヤバイ、マジで理解不能だ。



待たせた罰って、なんだよ!


今日一日森井千春に付き合うって・・・どういうことだよ!






ツッコんでいれば。



森井千春がスルリと私の手を取った。





そして、流れるように、私の手を――



―――そっと、奴の唇に当てる。







バッと目を見開く私。









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