俺様王子様に振り回されて
何が・・・何が起きてるんだ?




えっと・・・私の手の甲に・・・・・・森井千春の唇?






って、ぇ、ぇ、ぇ、ぇ、ぇ、え!?









理解した途端、顔に熱が集中する。





森井千春は、そっと目を閉じていて。


睫が長いことがよく分かる・・・・・・・・じゃない!!!




森井千春の睫はどーでもいいんだよ!


羨ましいが、どーでもいいんだよ!今は!!!







「な・・・な、に、して、んだよ!?」


どもりながら慌てて手を引っ込めた。




顔はまだまだ熱い。


私の顔、絶対赤くなってるはず。



こんな理解不能な奴相手に赤くなってるとか、

なんか悔しい。




森井千春は、赤くなった私を見て。



満足げに、どこか嬉しそうに、微笑んだ。







――ドキッ




その、初めて見る微笑に、なぜか胸が高鳴った。







・・・・・・意味解んねぇ・・・。




なんで、胸が高鳴るんだよ。


内臓、おかしくなってんのか?



私がそんなことを思っていれば。








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