俺様王子様に振り回されて
救世主は、笑った私をじーっと見つめた。



・・・・・なんだ?





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ。


分かった。





お礼しなきゃ駄目なんだっ!







「えーっと・・・なんかお礼するよ。」








そう言えば、救世主はニヤリと・・・不敵に笑った。




そして、とんでもないことを言い放った。







「"お礼"は、お前でいい。」



「・・・・・・・・・・・・・・は?」






意味が解らず、怪訝な顔をすれば。



救世主はその整った顔を、私に耳元に近寄せ。



そっと囁いた。












「俺のモノになれ。」














・・・その囁きは、どこまでも、傲慢で、甘かった。










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