俺様王子様に振り回されて
森井はそういう冗談言う奴だっけか?






・・・・・・わかんねぇ。


だって、森井のこと、全然知らねぇもん。




でも。



「冗談でもいい。」


『は!?』


「冗談でもいいんだ。

森井にお礼、したいし。」



私の言葉に全員・・・ざっと7,8人ぐらいの女子がため息をついた。




「だから、そういうの迷惑なのよ。」


げんなりと言ったのは3年のセクシーな女子。

さっきからよく喋っているから、代表なのだろう。




「お礼でもなんでも、とにかく千春に近づかないで。

目障りなのよ。


私達、千春の彼女にとって。」







・・・・・・・・・・・・は?



「えーっと、彼女?」


「そう。」


「・・・・・・全員?」


「勿論。」




彼女達は全員、綺麗に微笑んだ・・・って、えええええ!?






「か、彼女って普通1人じゃ・・・」


「そんなの誰が決めたの?」


「え・・・・・・・・・・誰だろう・・・。」


「ほらね。彼女は何人だっていいのよ。」




いい・・・のか?


いや、よくないだろ。



というか。





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