俺様王子様に振り回されて



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あの後。


救世主は意味深な笑みを浮かべ。

去っていった。




残された私は、ポカンとしつつも。

腹が減ったので、購買に向かった。


そんで、幸いにも残っていた焼きそばパンとカレーパンを買い、


今は教室で親友の、飯田羽依(イイダ ウイ)と遅めの昼食を食べている。




・・・・・のだが。



「あのね、茜(アカネ)!

千秋(チアキ)先輩とね、今日、放課後デートするんだ!」



にこにこと、幸せオーラを出す可愛い羽依。





「へぇ。いいなぁ・・・」

思わずもれた呟き。


「えへへ。いいでしょー」

照れたように笑う羽依。




ホント、羨ましい。



・・・・・・・・・・・・三木が。











三木千秋は、私たちより1つ年上の先輩。


すげぇ天然で、羽依いわく"天然王子様"とか呼ばれているらしい。



で、ソイツは、羽依の彼氏でもある。








「はぁ・・・ホント、いいなぁ、三木。」


「え!?千秋先輩!?なんで!?」


驚いたように、目を丸くする羽依。




なんでって・・・・・そんなの。







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