俺様王子様に振り回されて
散々小窓を罵倒しつつ。



私はまたもや体育座りに戻り、膝頭に額を付けた。






「腹減った・・・・・・」




今日、頑張って早起きして、弁当、作ったのに。



司に教えてもらって、初めて誰かに弁当作ったのに。





・・・一生懸命、作ったのに。








「食べて、欲しかった。

美味しいって、笑って、欲しかった。」




それってやっぱ、我が儘なのか?



彼女がいる奴と仲良くなりたいなんて、我が儘なのか?






「・・・・・・いてぇ・・・」



なんでだ?


なんでだよ。



アイツに彼女いるってだけで・・・なんだか、胸が痛くなるのは。


一体、なんでだよっ・・・






「やっぱり・・・病気、なのか?」


それとも、空腹すぎて?



でも、朝もなんだか胸が痛くなった。


やっぱ、病気なのかもしれない。







「・・・・・・ハァ・・・」



ぐるぐる考えるなんて、私らしくもない。


やっぱ病気と空腹で、頭やられたらしいな。





「とりあえず。」



今は、誰かが気付いてくれるのを待つしかないだろ。






と、腹をすえたときだった。





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