俺様王子様に振り回されて
ドンドンドンドン!!!



そう、体育倉庫の引き戸が乱暴に叩かれたのは。





な・・・何事!?


っつーか誰だ!?



とか目を見開けば。





「おい!!!石原、いんのかよ!?いたら返事しろっ!!!」


との焦っているような声がかかった。







・・・・・・なっ・・・




「森井!?」



思わず叫べば。





「石原!?お前か!?」


すぐにそんな大声が返ってきた。




その声は、確かに森井のもので。


なんだかひどく、安心してしまった。






「そうだ。私、石原茜だ。」


とりあえずそう答えつつ、引き戸の前へ行った。





「・・・・・・ハァッ・・・。よか、った。」


かなり安堵したような声が返ってきた。




引き戸の前に来て、初めて。


森井の息が荒いことが分かった。






「森井、なんか疲れてるみたいだが・・・大丈夫か?」


「なっ・・・誰のせいだと思ってんだよ!!!」


「え・・・・・・・・・教師?サボってたの怒られたとかか?」



ありうる、と思っていれば、盛大なため息をつかれた。




「お前のせいだよ石原。ったく、2度も俺を走らせるなんざ、いい度胸だな?」



なんか森井不機嫌・・・。


ってか、私のせいってことは・・・・・・




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