おいかける先は「青空」
「剣術以外も人並み以上にできなきゃ
卒業試験おちるわよ?」

ティリアはスープの最後の一口を
スプーンですくう

「ぁあ、だから明日から副騎士団長様が直属に居残り授業をしてくれるそうだ」

ぶっっ
ティリアがスープを口に入れた瞬間
私の言葉で吹いた。

正直汚い・・

まあ驚くのも無理ないわよね。
私も驚いたし

「副騎士団長ってあのリキ・フィスティル様?!」

ティリアが叫ぶ。
周囲からの注目が痛い。

「へー、リキ・フィスティルっていうんだ」

知らなかった。
あ、でも騎士団長やってる兄さんがそのような名前をなんかの話で言っていたような。

「ちょ、知らなすぎるにも程があるわ」

「騎士団長が兄さんってこと以外知らない。」

知らないもんは知らないのだ。
騎士団に入って勇敢な剣士になり
地位も実力も手に入れて
戦争をやめさせること以外に興味はない。

「ん?地位を手に入れるには
騎士団長は兄さんだから
せめて、副騎士団長を蹴落として私が成り上がらねばいけないのか・・」

「あの・・・サリエ」



「へ?」

何故かティリアが青ざめている
食堂もよく見たらシーンと静まりかえっており
再び注目が集中していた。

そんなにヤバイこと言ったかなあ?

サリエは周囲からの視線に応じず
パンをちぎったそのとき・・

「俺を蹴落とすってか?小娘」






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