おいかける先は「青空」
「はぁ、まぁいい。
明日からの訓練厳しくいくでな。覚えておけ。」

22歳とは思えないほどの重々しい声音。

見た目は漆黒の色の髪に
同じく漆黒の色の瞳。

顔も整った好青年だった。

だが、あの眼に睨まれたらひとたまりもない

副騎士団長が食堂をでて行くまで
私は蛇に睨まれたカエル状態だった。

副騎士団長が出て行ってから
同期に囲まれ、羨ましいやら
哀れみの言葉やらをいただく。

だが、どうやら副騎士団長は皆からの尊敬が厚いらしい。

まあ、兄さん以上ではないだろうけど。

私にはただの天敵にしか見えない。
明日が来るのが嫌でしょうがない。


が、そういうときこそ
朝が来るのが早く感じるものだった。

まずは皆と同じ訓練に励み
そのあと居残りだ。

通常の訓練の間、
兄さんが訓練の様子を覗きにきていた。
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