おいかける先は「青空」
やはり兄さんへの皆からの人望は厚かった。
訓練の休憩の間
兄さんの周りは人でいっぱいで、



兄さんが

少し遠くに居るような気もした。




「ロイドさんは人望が厚いわね、妹とは大違い」
ティリアはクスッと笑って言った。

事実だから怒りはしない。
言われなれているし
比べられたことなんて何度もある。


でも決まってこのとき
誰かに言われた言葉を思い出す。

「あなたにはあなただけの良いところがある」

誰に言われたか覚えていないが
私はこの言葉のお陰で
自分を否定してこなかった。


「ん?」


兄さんの隣には見覚えがある人が見えた
彼にも人だかりができていて
よくは見えないがきっと副騎士団長だ。

一応今日からお世話になるんだし、
挨拶にでもいこう。

ストレッチを終えてから
人だかりの元へ足を運ぶ。

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