おいかける先は「青空」
みんなより一足遅れて食堂にむかう。

明日からこの時間は居残りだから
同期と夕食は今日で最後だ。

毎日の厳しい訓練を終えてからのこの時間は
みんなと他愛ない会話ができる唯一の時間。
ここは、平民も貴族も関係ない。
騎士団に入る目的は違えど
仲間意識は強い。

平和の理想が
ここにあった。

そう考えると急に寂しくなった。



「サリエ!遅かったね。どうしたの?」

そう言って隣に手招きする彼女、
名はティリア・マリー。
私と同じく伯爵家出身で
小さい頃からよく遊んでいた、
所謂幼なじみだ。

「教官と話してた」

私はティリアの隣に座り
ティリアが用意しておいてくれたであろう
机の上にあるスープをスプーンですする。




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