私たちで奏でる物語

「龍くん?どうしたの?」

「え、あっいや…でも…」


龍くんが頬を少し紅く染めて目を泳がす


「あ…もしかして甘いの…嫌い?」

「えっあっいや、そっそういうわけでは…っ」


龍くんが遠慮がちに私のクレープを少し食べた


そんなに遠慮しなくて良いのに…


「ね?美味しいでしょ?」

「甘い…」

「当たり前じゃん」


思った以上に甘かったのか、顔を歪ませる龍くん

それを恋くんがケラケラと笑っていた


楽しい…

こんなに楽しいの初めて

嬉しいな…


「栞那?」

「どうしたの?」


クスクス笑う私を不思議そうにみる三人


「ううん!」


本当に、ここに来て良かった





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