私たちで奏でる物語

「ねぇ!聞いてよ~さっきそこで栞那似合ったんだけど~」


トイレに行こうとしたら穂香の声が聞こえて体が動かなくなった


「栞那?」

「ほら、アイツだよアイツ」

「あー!小学生時のうざいあいつ!?」


周りも、体も夏なのに、本当は冬なんじゃないかといいたいくらい温度がどんどん冷たくなっていくような気がした


「アイツさ、超イケメン三人といたんだけど~」

「ありえねぇって。色仕掛けでもしたんじゃね?ってか何で話しかけたんだよ」

「そりゃあ“仕方なく”に決まってんじゃん。いつまでも私は優しい優しい穂香様♪みたいな~」


"キャハハッ!"って皆笑ってる


「あ…ほっ穂香!!」

「え?…かっ栞那…」


私がいるのに気づいた穂香らは気まずそうに数秒固まり、そそくさと立ち去ろうとした





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