私たちで奏でる物語

「――…いっ以上です」


話終わったけど当然の如く凄く重い空気

言っちゃった…

嗚呼もう駄目だ

必死に堪えてた涙がぽろぽろ溢れてくる


「…栞那?」


「…私…私…皆と出会えて良かった…

この学校に来て良かった

たった数ヶ月だったかもしれない…

でも私には初めてなことでいっぱいだった…

こんなに楽しかったのは初めてだった

皆…今まで…ありがとう…

たくさんの"初めて"をくれて…ありがとう…

私と…私と、友達になってくれて…ありがとう」


私は必死に笑顔を作り皆を見た

笑っているつもりだけど涙がぽろぽろ溢れてくる


嗚呼顔涙でぐちゃぐちゃだな


私は俯き止まることのない涙を拭った


「「「…………」」」


部屋には止まることのない私の嗚咽だけが響いていた





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