私たちで奏でる物語
「っあーーもーー！」
突然龍くんが大声をあげた
ビクっと身体が反応し涙がぴたっと止まった
私は恐る恐る龍くんを見上げる
なっ何!?
龍くんは頭をくしゃくしゃかきながら言った
「俺こういう陰気臭いの無理！我慢できねー！恋！お前も黙ってないで何かいえ！」
爆発したみたいに龍くんは立ち上がり、目を丸くして呆然としている私を指差しながら言いまくった
「良いか、栞那。お前、聞かれてしまったからもう一緒にはいられない、俺らが離れていく的なことを思ってるだろ？でもな、俺らは、俺はこんぐらいでお前から離れたりなんかしない！俺はあんなやつらとは違う！あんなやつらみたいにお前を見離したりなんかしない！わかったか！」
龍くんは言いたいことを一気に言ったからか息を切らしている
私は未だ呆然としたまま動けない
「栞那…」
