私たちで奏でる物語

今度は那斗君が言った


「こいつの言う通りだ。俺らはお前を同情な目でみたり接したりしない」

「そうだよ栞那ちゃん♪」


恋くんは優しく微笑みながら言った


「僕は栞那ちゃんがだーーい好き!だから『離れて』って言われても離れないぞ☆」


私の目からまた涙がぽろぽろ溢れてきた

でも今度は温かい涙だった


「わ…私は…」


皆を見つめながら震えるか細い声で言った


「私は、また皆の側に…いて、良い、の?」

「良いんだよ」

「嗚呼」

「勿論♪」


私はまだ貴方達の側にいて良いの?

もうあんな辛い思いはしないの?

もう…今までとは…


「……っ」

「よしよーし♪」

「ったく、栞那はよく泣くな」

「全くだ」


嗚呼…皆に出会えて良かった

神様ありがとう

皆に出会わせてくれてありがとう


皆なかなか泣き止まない私を温かい眼差しでずっと見守ってくれた





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