私たちで奏でる物語
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「…ん…ちゃん…那ちゃん…栞那ちゃん!!」
「へ!?」
渡米の話を聞いて数日
私はこのことを誰にも言えないでいた
「なっ何?恋君」
「もう!『何?恋君』じゃないぞ☆早くお昼食べようよ♪」
「え、お昼?」
授業中だと思っていた周りはいつの間にかガヤガヤとお昼を食べていた
気づかないうちに午前の授業が終わっていたらしい
「そうだよ~」
「どうしたんだ?ずっとボーッとして」
「体調が優れないのか?」
龍君と那斗君が心配そうに顔を覗きこむ