私たちで奏でる物語
「短い間でしたが、お世話になりました。明日は9:00に迎えに来るらしいので、これでこの学校ともお別れです…」
担任の荒田先生に深々頭を下げてお礼を言う
「嗚呼…本当に良かったのか?皆に…あいつらに何も言わずで…」
先生が眉間にしわをよせて言う
“あいつら”とは四人のことだろう
「はい、別れが…辛くなっちゃうので」
私は作り笑顔を先生に向けて言う
気を引き締めないと今にも泣きそうだ
「……そうか。うんじゃあ向こうでも元気でな」
「はい」