私たちで奏でる物語
「栞那!」
…お母さん
私の名前を呼んだ母をゆっくり見た
三人が私を見ている
言わなきゃ…
『行きたくない』って言わなきゃ
「おっお母さん、私っ!」
「栞那、何も言わないで…」
「でっでも…私っ!!」
「何も言わないで!!」
母の高い叫ぶ声が響いた
「私は高明さん達と一緒に貴女とやり直したいの…もう、もう終わりにしたいのよ…」
「お母さん…」
「もう貴女に甘えるのは止めるって決めたの…もう貴女にあんな思いをさせない為に私はっ!」
「陽菜さん」