私たちで奏でる物語
『でも、穂香、栞那といつも話してんじゃん?』
『アッハハ!そんなの仕方無く、じゃなきゃ付き合わないって!』
『うわ、ひど~!!』
っ……!!
私の目からは涙だけが溢れた
笑い続ける友達たちの本当の声
気付けば私は其処から、走り去っていた
――――次の日
『あれ~、栞那ちゃん。どうしたの、元気ないね?』
『え~、大丈夫?』
話を聞かれていた事を知らず、今までの様に話しかけてくる子達
彼女の見せてくる笑顔が、酷く恐ろしく、そして憎くも感じられた
『…頭が痛くて。保健室、行ってくるね』
『ついて行こっか?』
『大丈夫。先生に言ってくれる?』
『分かった!お大事に』
『……ありがとう』
私は有りっ丈の笑顔を作った