私たちで奏でる物語
葬儀後、何年も過ごしたあの家を出た
思い出が積もったこの地に留まるのは、私達には辛い他なかったからだ
特に私はあの一件もあった
――から、半面嬉しくもあった
でもそれからお母さんは、狂った様に感情を失くしたかのようになった
お母さんは昼夜問わず働き、時偶見知らぬ男を私が眠った家に連れ込むようになった
そんなある日――私はついに直面してしまったんだ
『お母さん?』
私の目の前にいたのは、お母さん――と上半身裸の男だった