私たちで奏でる物語
お昼休み、彼らの目を盗んで人気のない校舎横で一人お弁当を広げていた
「意味、わかんない…」
午前中、彼らは授業中、休み時間と時場所構わず私に話しかけ続けた
(どうして…?)
「あー!栞那ちゃんみーっけ☆」
そんな声が聞こえたかと思ったら誰かに背中に抱きつかれる
「もう、探したんだぞ~?」
恋くんが私から離れて可愛らしく頬を膨らましながらいう
後ろには龍くんと那斗くんもいた
「……何、で…」
私は我慢仕切れず、小声で呟いた
「ん……栞那?」
龍君が私の顔を覗き込む
「どうしてっ――!?」
私は自分でも驚く位に声を荒げて吠えた
「何で、そう何もなかったかの様にヘラヘラと笑っていられるんですか!?」