私たちで奏でる物語
「てか……何だよ。その格好、アメリカンジョーク?」
龍君が苦笑しながら尋ねる
「ジョークじゃない!でも……似合うだろぉ~~?」
「普通に似合いすぎて逆に恐いわ」
仲良し気に三人に話しかける女の子
とても綺麗な人――女の私でさえ虜にされる位
私は何も言えず、その華麗なる世界を外から眺めていた
「そういえば……この人は?」
真さんが私を差す
応えてくれたのは、龍君
「ああ、栞那とお前は初対面か。ええっと、こいつは《きさら……」
「キャーー!君が栞那ちゃん!?恋から聞いたぁ、超可愛い!!齋田(サイダ)真です、よろしくね☆!」
龍君の言葉を遮り、恋君が如く私に飛び付いてきた