私たちで奏でる物語
突然呼ばれた声に私の身がキュッと縮こまる
「っ、恋君!びっくりした……」
今度は猫は逃げ出さず、私に寄り添ったままでいてくれている
そのおかげか、ちょっと安心
「前から聞こうと思ってたんだけどね~~?」
「え、あ、うん?」
「前にここで歌ってた歌、あれ何て曲?誰が歌ってるヤツなの?」
「あ……」
思い出すは転校初日
私が歌を歌っているのを彼等に聴かれてしまった時のこと
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