私たちで奏でる物語
更衣室で着替えると、私は教室の扉を開けた
瞬間――恋君と真君が抱きついてきた
「栞那ちゃん可愛い♪」
「本当!お人形さんみたい!」
続くように龍君もお世辞
「お、栞那。似合ってんじゃん」
「おい、那斗。 お前も何か言ってやれよ」
龍君が那斗の背中を叩けど反応ナシ
(……あれ?那斗君、顔が赤い?)
(もしや服がキツいとか?それとも……ま、まさか風邪?)
そう思うと私は那斗君に急き立てた
「那斗君!だ、大丈夫!?顔色良くなさそうだけど……っ!!」
「は?え、ああ、平気」
少し反応が変だけど大丈夫そう ――と自信し、ひとまず安堵出来た