私たちで奏でる物語
『一時になりました。これより午後の部を開始します』
また生徒会執行部からの放送が入る
午前担当の私と真君を含めたクラスの半分の人は活動を終了した
午後担当の人は今から正念場
――――その一方
「終わったぁ~~……」
私は教室の端に設けた休憩所で腰を下ろし、一息ついていた
「栞那ちゃん、お疲れ♪これあげる!」
仕切った布間から恋君がヒョコリと顔を出し私にキャンディーを投げてくれた
「あ、ありがとう。恋君達は――が、頑張ってね!」
私は《私なり》で笑ってみせた
「じゃあ、栞那ちゃん。行こ!」
「あ、うん!」
午後は真君と校内をまわる約束
「じゃあ、後はお願いします」
私は恋君たちに手を振り、真君の元へ駆け寄り教室を後にした