私たちで奏でる物語
「龍ってば、意地悪ぅ」
真君はプクゥと頬を膨らませ、つまらなさそうにドカッと背もたれにもたれかかった
私はその真君の行動の愛らしさに思わず笑ってしまった
「何、なに?私、何か変な事した!?」
「う、ううん、違うの!本当――真君って可愛いなぁって」
「え、何?急にどうしたの?」
「真君が本当に女の子だったら……ううん、今でも私、真君が羨ましいの」
「どういう事?」
「真君は明るくって可愛くって。私には一生かかってもなれない存在」
「…………」
真君が何も言ってくれない