私たちで奏でる物語
「ま、真の言った事は強ち間違って無ぇな」
「嗚呼――――栞那」
「あ、はい!」
私は思わず立ち上がってしまう
すると那斗君が俊敏に動き、一瞬で私をお姫様抱っこで持ち上げた
「「「「「キャーーーーーー!!」」」」」
「なななななななっ……!!??」
私は『な』しか言えない
周囲からは茶化しだの絶叫等々
そんなのには気にせず、ウェイター二人はどんどん続けた
「自信をもった方がいい、自分に」
那斗君がふんわりとした笑顔を見せる
「那斗の言う通り――もっと自分を《好き》になれよ」
「んで、その内に秘めた可愛さってのをもっと俺等に見せてくれよ」
龍君はニッコリ笑うと、私の顎を右手の指先で持ち上げた
「らりりりりり……龍君っ??!!」
私は那斗君から逃れようともがく――が、男女の力の差は歴然