*天使の贖罪-勿忘草-*
痣をつけて帰って来ても両親は何も知らないような顔で平然としていました。

中学を卒業し、受験シーズンに入りました。

姉は市内では有名な頭のいい学校に入学していました。

私も負けじとラストスパート、勉強に励みました。

だけど、努力は報われず、残念な結果に終わりました。

すると両親は今まで以上に私を邪魔者扱いするようになりました。

今思えば、それは虐待とも言えるほどでした。

高校に合格していれば春休み頃です。

「あんたがいるとうちが陰気臭くなる」

と、家を半ば強制、追い出されました。

といっても夕方には家に戻れるので私は近所を散歩することにしたました。

でも近所には中学時代を共にした同級生がわんさかいます。

だから人通りの少ない河原を散歩していました。

でも、わざわざそこを選んだことを大変、後悔しました。

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