七神〜私と君で咲かす花〜
私の呼び掛けにサクは素直に応じ、ベッドから降りて私の横に立つ。
私は机にあった鞄を掴み、サクは私の隣に付いたまま、勢いよく部屋を飛び出した。
学校までの道のりを、やや早足で向かう。
結局、朝食を食べ損ねた……。
なんて、考えながら。
「……?」
どこからか、視線を感じる。
しばらく進んでも、ずっと見られている気がして。
足を止め、思いきって後ろを振り返った。
「……あれ?」
振り返ったものの、真っ直ぐ続く道とその端に並ぶ家以外、何もなくて。
「どうかしたか?」
不思議な行動とる私に、サクが首を傾げる。
「いや………なんでもない…」
気のせい…かな。
それからまたしばらく進み、校門をくぐると、時計の針がチャイムが鳴る1分前にまで迫っていて、無我夢中に走って校舎に向かった。