七神〜私と君で咲かす花〜
「隠し事してるよね?」
「……」
美春の言葉が胸を突き刺す。
私は、美春に隠し事をしている。
そしてそれは、言いたくても言ってはいけない内容。
でも、それをどうやって伝えよう……?
「秘密があって、口止めされてる」なんて正直に言ったら、余計気になるだけ。
「私からは聞かないから」
「え…?」
驚いて、顔を上げた。
「私が気づいてるって分かってて話さないってことは、“話せない”んだよね」
「…っ」
美春はわかってくれていた。
どうしてか、私が言う前に。
「どうして、言えないって分かったの?」
恐る恐る美春に訊くと、美春は当たり前のように言った。
「顔に書いてあるもん。何年一緒にいると思ってんの!」
本日2度目のこのセリフ。
幼なじみってすごい。