七神〜私と君で咲かす花〜
そのあと、美春は私に柔らかな笑顔を見せた。
「琥珀が言えるようになったらでいいよ。一生言うつもりがないんだったらそれでいいし、問い詰めたりはしない」
美春の優しい言葉に、涙が溢れた。
反射的だって言っても、酷いことしたのは確かなのに、美春は放ったりしない。
「…私が美春に言っていないことはね、命に関わることなの。もし他言したら、そこから悪い奴に私の情報が漏れる可能性があるから……」
言えることだけを話す。
これだけでは、美春には何が何だか分からないだろう。
でも、これだけは言える。
「詳しく言えなくても、私は美春を信用してるから……!」
「分かってる。大丈夫だよ」
また、柔らかな笑顔を見せた美春に、「ありがとう」とだけ言った。
「以上、話終わり! ケーキ食べよっ」
「うんっ」