七神〜私と君で咲かす花〜
「お前は私を存分に使えば良い」
「どうしたの?いきなり」
サクに笑いながら訊く。
するとサクは、心配そうな目をして答えた。
「……不安なのだろう?」
「…っ」
サクは私が思っていたことを一発で当ててしまった。
どうしてサクは、そんなに鋭いのかな。
「……サクの言うとおり、不安だよ」
「……」
サクやお婆ちゃんは、黙ったまま私の言葉に耳を傾ける。
「16年間、普通の女子として生きてきた。普通に友達作って、普通に学校行って。なのにさ、いきなり私は七神だとか言われて、妖化や何でも屋に狙われて。私って何なの?って感じ」
「そうかい……」
お婆ちゃんが同情するかのように呟いた。
「……でも」
私の不安の中には1つ、小さな光がある。
ゆっくりと空を見上げた。