七神〜私と君で咲かす花〜
チラッと指の間から颯を見ると、颯まで少し顔を赤くしていて。
なんであんたまで赤くなってんの!!
心の中でツッコミを入れた。
「颯!あっちの世界に行くんでしょ!?」
意味もなく叫び散らし、支度しようと勢いよく立ち上がる。
すると颯は、「待った」と何故か私を止めた。
「どこ行くんだよ?」
「え?」
予想外の言葉に、間抜けた声で反応する。
「学校行くんでしょ? だから支度を……」
「行かねーぞ」
「え?どうして……」
颯は「ここから行くんだよ」と自分が立つ、うちの庭の地面を指差した。
でも、この場にあの歪んだ空間なんてない。
私の頭にはいくつものはてなが浮かんだ。
「青」
颯が自分の遣いの名を呼ぶ。
すると、屋根の上から青が現れ、ストン、と颯の肩に着地した。
「行くのか?」