七神〜私と君で咲かす花〜
「ああ、頼む」
青は「了解」と短い返事をし、地面に静かに足を着く。
そのまま、ぷにぷにとした前足で、何かを地面に書き始めた。
覗いてみると、書かれていたのは漢字だらけの文。
何に使うんだろう?
黙って見ていると、「離れてないと危ねぇぞ」と颯が私の両肩を掴み、一歩下げられた。
「颯、青は何してるの?」
「入口を作るための呪文を書いてるんだよ。あ、できたようだな」
見ると、青が10行にも及ぶ呪文の前に立っていて。
私は青の行動を見守った。
青は当たり前のように2本足で立つと、前足と前足を合わせる。
「草木よ、水よ、空気よ、自然の神よ。我が名は青火龍。主に従う、七神の遣いなり。今ここに、我らの望みし世界への扉を開け、異空へと誘うがよい!我に従え!!」
青がそう言った、次の瞬間。
「っ!!?」