七神〜私と君で咲かす花〜
「あの、私達に敬語なんて、やめてください。位が高いのは風真の皆さんなんですから」
赤松里奈は自分の目の前に手のひらを振ってみせた。
でも、こちらがタメ口であっちが敬語ってのはな……。
年も離れてないし、あやかし界のことに関してはあっちの方が先輩だし。
「じゃあさ、私敬語やめるから、そっちも敬語やめようよ」
私の提案に、赤松里奈は目を見開いた。
「でも……」
拒む彼女に構わず続ける。
「誰が偉いかなんてどうでもいいからさ。友達になろうよ。ね?」
彼女は少し考え込んだ。
「……大丈夫ですかね?」
「大丈夫だって!」
彼女はまた少し黙ったが、私に笑顔を見せながら頷く。
「そうだね。何て呼べばいい?私は里奈でいいよ」
「私も琥珀で。よろしく、里奈」
「よろしく、琥珀」