七神〜私と君で咲かす花〜
「でも私、刀を出したことなんてないよ?」
「心配ない。刀が目の前に現れるのをイメージしながら耳飾りを弾けば、必ず出てくる」
イメージ……。
「……わかった」
イメージ、イメージ……
目を閉じ、意識を集中させる。
私が耳飾りを弾けば、目の前に刀が出てきて……。
……よし、いける――!
軽く、耳飾りを弾いた。
出てきて……お願い……!!
心の中で強く祈る。
たちまち目の前は光に満ちて、その中から刀が現れた。
「できた……!!」
刀を出せたという達成感と喜びが込み上げてくる。
でも、そんな悠長に喜びに浸る場合ではなくて。
「来る……!!」
サクが声を圧し殺すように言い、私は慌てて刀を構えた。
ザッザッ……。
何かの足音がだんだん大きくなっていく。
足音によく耳を凝らした。