七神〜私と君で咲かす花〜
人間の、魂………。
緊張感と寒気を感じ、ゴクリと唾を飲む。
悪霊の姿は醜いものだった。
形がハッキリしてなく、影のように黒く揺らめく者も入れば、ぼろぼろの衣服で白目を向いている者もいる。
もう一度周りを見渡すが、やはり、私ひとりでは手におえない数だ。
どうすれば……。
「……おかしい」
サクが静かに言う。
「だよね。ここで立ち止まるなんておかしいよね?」
「違う」
「へ?」
驚いてサクを見下ろした。
「悪霊がこんなに集まるなんて、普通はありえない」
ありえない……?
どういうこと?
「ごめん、サク。意味がわかんない……」
「簡単に言えば、誰かの手によって悪霊がこんなに集まってるってことだ」
「っ!!」
周りで、「うぁぁ…ぁぁああ……」と唸る悪霊達。